スタスタスタスタ

「おーい弓親ァ準備できたかー」
「うんいつでも行けるよ」
「あれどっか出掛けるんですか」
「おー現世にな」
「へえ珍しいですね。あっじゃあわたしはプリンで」
「は?プリン?」
「知らないんですか?現世のお菓子ですよ。卵からできてるらしくて女性に大人気だそうです」
「…で?」
「お土産に!」
「お土産にじゃないよ観光じゃないんだから勝手に盛り上がるな」
「え!違うんですか?!」
「現世に破面が出たって話聞いたか?」
「………あー…あーあーあれね、聞いた聞いた」
「なんでバレバレな知ったかすんの?」
「それと戦うために一護と接触を図りに行くんだとよ」
「へーでもすぐ帰ってくるんですよね?」
「いや、結構かかるんじゃねえの?破面が出るまでずっと現世に滞在してなきゃいけねえらしいぜ」
「え…?!」
「じゃあそういうことだから。こっちのことは頼んだよ」
「やだ!わたしも行く!」
「は?!話聞いてた?こっちのこと頼んだって言ったんだけど」
「やだやだ連れてってくださいー!」
「裾引っ張んなコラあああ」
「まーまー、弓親と離れんのが嫌なのはわかっけどよ」
「! 一角何言って」
「いえ、違います。弓親さんたちだけが現世エンジョイするのがずるいだけです」
「………」

ガラッ

「一角さーん弓親さーんもう行きま……何事スか」
「おーちょっとな」
「あーもーは な せっ!」
「痛あ!蹴った?!女の子に手ェあげるとかサイテー!」
「誰が女の子だ誰が!」
も現世行きたいんだとよ」
「阿散井副隊長お願いします連れてってくださいまじで」
「いやこんなことで土下座すんなよつか切り替え早いな」
「死活問題なので」
「まあいいんじゃねえの」
「は?!」
「やったー!」
「いいのかよ、ンなこと言って」
「や、どーせ乱菊さんも日番谷隊長も混ざっちまいましたしこの際一人増えたっていいでしょ、多分スけど」
「なんて寛大な御心の持ち主だ。わたし結婚は阿散井副隊長みたいな人としたい」
「ちょ」
「まあ十一番隊の人員不足に影響がなければっスけど」
「モーマンタイモーマンタイ!よっしゃ十秒で支度してきます!」
「早くなー」
「はーい!」
「…ちょっとねえいいの一角」
「隊長が許可しねえわけねえだろ」





「おいコラ」
「日番谷隊長こんにちわ」
「こんにちわじゃねえよ一人変なの増えてんぞ」
も行くことになったのね」
「よろしくお願いします」
六席がいらっしゃれば百人力ですね!」
「朽木何を吹き込まれたか知らないけどこいつに百人分も力ないから」
「ほんと失礼ですよね綾瀬川」
「さんを付けろ」
「死んでください綾瀬川さん」
「ほんとはっ倒すぞ!」
「どうでもいいがちゃんとにも説明してあるんだろうな」
「や、時間ないんで追い追いしていこうかと」
「はあ…」
「てことで頼みましたよ弓親さん」
「なんでだよ!」
「やーやっぱ弓親あるところありって感じよね」
「なっ…!」
「頑張れよ保護者」
「一角!」
「あっやばい現世のパンフ忘れた」
「おまえは黙ってろ」
「痛い!ほんとなんなんですか殴るとかありえない!体罰!」
「何言ってんの愛の鉄槌だよ」
「いや鉄槌の時点で悪意感じるからまじ綾瀬川死ね」
「前から思ってたけど君僕より席次低いくせに態度大きいんだよ。もっと敬え」
「いえ、席次よりも大切なもので弓親さんに勝ってるので大丈夫です」
「へえ?何で勝ってるって?言ってみなよ」
「人間性」
「おまえにだけは負けたくないわこの単細胞!」
「うわまさかのアメーバ発言。侮辱罪で訴えますよ」
「なんで敢えてアメーバなの」
「じゃあ弓親さんはミジンコってことで」
「同レベルとか勘弁して。ほらもう行くよ」

くるっ

「………」
「あ、他の五人なら一角さんが「頑張れよ保護者」って言ったあと行っちゃいましたけど」
「おまえのせいじゃないか!早く行くよ!」
「パンフ!」
「知るか!」


top|日番谷先遣隊舞台裏|